親愛なるマエストロ、

 私は今、クレモナに来ています。アマティ生誕500年のフェスティバルで、シューベルトの弦楽五重奏曲(2台のチェロによる)とブラームスの弦楽六重奏曲を、世界的に有名な演奏家達の弾く4台の素晴らしいアマティと共演しました。私の(あるいは貴方のチェロの)音は、アマティの楽器と融合して、さらに驚異的な共鳴の仕方を発揮しました。
 深みのある柔らかな音色で、力強く芯があり、私を取り巻いていた錚々たる名器と、フレージングを創り上げる面でも音響面でも、互角に演奏することができました。
 どんなに感謝しても、感謝し切れません…。
         友情と感謝の念を込めて。

            イリエ・ヨネスク